協会では、新型コロナウイルスの第7波を受け、実効性のある感染減対策実施や発熱外来への財政支援等を求める要望書を8月25日に大石長崎県知事へ提出しました。
長崎県知事 大石賢吾様
2022年8月25日
長崎県保険医協会
会 長 本田 孝也
新型コロナウイルス感染症第7波による医療崩壊から県民を守るための要望書
コロナ禍が始まり2年半が過ぎ、度重なる行動制限から解放されることは全ての国民の願いです。
しかし、感染防止と社会経済活動が両立できないことは第7波の数字が証明しています。今、長崎では医療崩壊が始まっています。助かる命が助からない悪夢が現実のものとなっているのです。
医療崩壊は病院だけに止まりません。当協会が実施したアンケート調査では、医科歯科診療所の7割以上が新型コロナ感染症の拡大が「通常診療に支障を来している」と答え、発熱外来の25%が発熱患者の受け入れに「許容量を超えている」、53%が「ギリギリ」と答えています。
一方で度重なる診療報酬のマイナス改定、コロナ禍による受診抑制、物価高の医療機関経営への影響も深刻さを増しています。
当会は、新型コロナウイルス感染症第7波による医療崩壊から県民の命と健康を守るために、以下の施策を強く要望します。
記
一、新型コロナ感染症の拡大を阻止し、感染者数を減少させるための実効性のある方策を直ちに講じてください。
一、「感染者や濃厚接触者となった場合にどのように行動すればいいのか」「職場は該当者をどのように扱えばよいのか」など、行政がしっかりと情報を整理して住民への周知するよう努めてください。
一、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等を活用し、県内医療機関を対象にした支援策を講じてください。
一、発熱外来医療機関の診療は限界に達しています。既存の発熱外来及び新規登録の発熱外来に県独自の財政支援を創設してください。
一、発熱外来医療機関において、新型コロナ感染症に起因して休業した場合、休業補償を支給する制度を設けてください。
一、 新型コロナ感染拡大の影響で収入が減少している県民に受診抑制が生じないよう、医療費助成や国民健康保険の減免措置を講じてください。
一、外来等感染症対策実施加算、入院感染症対策実施加算、乳幼児感染予防策加算を復活し、すべての医療機関が費用の心配なく、感染対策を講じられるように診療報酬の改善を国に働きかけてください。
一、不必要なレセプト摘要欄記載義務化の撤廃を国に働きかけてください。
以上